1日1ジョーク

創作アメリカンジョークを公開しています。1日1更新。

社長ごっこ

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男が仕事を終えて帰宅していると、学生時代の友人とばったり出くわした。

突然の再会を喜んだ二人は、そのまま飲みに行き、昔話に花を咲かせた。

友人「そういえば、奥さん、元気?」

話が一段落すると、友人が聞いた。

男「ん? 元気だけど……そっか、お前昔アイツと付き合ってたんだっけ」

友人「言っとくけど、未練があるとかじゃないからな。ただ思い出しただけで」

男「分かってるって」

男は妻のことを思い返した。

男「そういえばアイツ、変わった趣味があるんだけど、昔からそうだったのか?」

友人「変わった趣味?」

男「ああ。社長ごっこって俺は呼んでるんだけど」

友人「社長? 彼女、今は社長なのか?」

男「違う違う、社長ってのはただの設定。たとえばどこかのレストランに入ったとき、『現場を知るためにお忍びで来ているレストランの社長』になりきるんだ」

友人「……」

男「で、『あの店員、愛想いいわね。今度店長に言って給料あげさせるわ』とか『掃除が行き届いてないわね。今度新しいマニュアルを作ろうかしら』とか、そうやって社長のふりして楽しむのが彼女の趣味なんだ」

男の話が終わると、友人は意外そうに言った。

友人「へえ、そうだったんだ」

男「知らなかったか。まあ、考えてみればお前が知ってるのは10年以上前のアイツだもんな」

友人「そうだな。しかし、社長ごっこか。彼女も変わったんだな」

友人は感慨深そうに言った。

友人「俺のときは支店長だったのに」